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HOLOS 88 / THINKING CARD BOX

THINKING
CARD BOX

思考のカード箱

一枚に、ひとつの話。隣に置くと、何が見えるだろう。

年月から、公開済みのC/Tを開けます。収蔵 4枚。

20264 MEMOS
10 / 20264 WINDOWS

COFFEE / COLUMN / CALL

ARTICLE ID / the-button-we-stopped-pressing

公開済み原文の抜粋

押すのをやめたボタン

古い建物のエレベーターには、ときどき返事の遅いボタンがある。

一度押す。光らない。もう一度押す。強く押し、念のため連打もする。なぜか指の力で機械を説得できる気になる。

それでも来ないので、階段を使う。

一日だけなら偶然だと思う。翌日も動かず、管理人に伝えても「確認しておきます」と言われるだけ。そのうちボタンを押さなくなる。

やがて修理が終わる。しかし、それを知らない人は今日も階段へ向かう。壊れていたのは機械なのに、人のほうが「押しても無駄だ」と覚えてしまう。

#学習性無力感 #権力 #応答 #LEARNED HELPLESSNESS #politics

TEA / TEXT / TALK

ARTICLE ID / who-is-feeding-whom

公開済み原文の抜粋

世話をしているのは、どちらだろう。

冷蔵庫の隅に、小さな瓶がある。

中にいるのはパン種。粉と水、酵母や乳酸菌の集まりだ。保存法に応じて粉と水を足すと、泡が立ち、酸っぱい匂いがする。輪ゴムの印より、むくむくと膨らんでくる。

生きていると思うと、かわいい。だから捨てにくい。

パン種は一部を取り分け、量を調整してから粉と水を加えることがある。全部を残して同じ割合で養えば、次はもっと粉と大きな瓶がいる。手のひらの世話が、台所の一角を占領する。

減らすのは悪い気がする。せっかく育てたのに。

世話をする私が、パン種の予定に合わせている。世話をしているのは、どちらだろう。

#ケア #共依存 #発酵 #CARE #care

COFFEE / COLUMN / CALL

ARTICLE ID / apology-receipt

公開済み原文の抜粋

謝罪したあと、何を変えたのか

「もう謝った」

頭を下げた。言葉を出した。だから次へ進みたい。謝罪した側の時間が流れている。

しかし、傷つけられた側の時間まで、同じ日に終わるとは限らない。

誰かの足を踏んだときなら、謝り、足をどけ、痛みを確かめる。壊したものがあれば直す。もう踏まないように、自分の立つ場所を変える。私たちは日常のなかで、謝罪が言葉だけでは終わらないことを知っている。

#謝罪 #修復 #再発防止 #ケア #APOLOGY #care

TEA / TEXT / TALK

ARTICLE ID / who-is-speaking

公開済み原文の抜粋

「私」と言うのは、誰か

画面の向こうから、「私はそう考えます」と返ってくる。

名前をつければ、その名で答える。設定によっては昨日の会話も参照する。けれど、「私」と書くことと、私である感じを持つことは、同じなのだろうか。

#自己 #言葉 #AI #TEAM HOLOS #philosophy